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【ハーバー読書部】懐かしさも、忍び寄る怖さも堪能できる物語

こんにちは、夏バテを先取りしそうな編集Tです。
「暑すぎ、溶けそう、どこかに行きたい」
と思っても、そもそも動くのが億劫な時ってありますよね。

今回ご紹介するのは、そんな時こそ家にいながら違う場所へ連れて行ってくれるこちらです。

 

夜行 森見登美彦・著

久しぶりに再会した仲間たちが、旅先で出会った謎の銅版画「夜行」にまつわる不思議な出来事を打ち明ける形で物語は進みます。
各章で日常と“向こう側(夜)”の曖昧な境界をさまよう様子が描かれますが、その不穏さがたまらなく怖く面白いんです。

さらに物語の魅力を増しているのが、出来事の舞台となる尾道、奥飛騨、津軽、天竜峡、鞍馬の空気感。  
それぞれの地の湿度、匂いや静けさ、夜の深さは、どこかで経験したことがあるような、少し切ない気分すら呼び起こすんですよね。

旅先でふと感じる心細さや怖さを、懐かしさとともに味わえるトリップ感のある1冊です。

夜行 (森見登美彦・著) 小学館文庫

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