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【ハーバー読書部】 「特別な本」になるかもしれない本

子どもの頃、夢中になった自分にとっての「特別な本」はありますか?

私にとって、それは『はてしない物語』(ミヒャエル・エンデ著)。
読むのに夢中になり夜更かしして親に叱られ、それでもやめられずに、懐中電灯をベッドに持ち込んで布団の中で隠れて読み耽っていました。登場人物が自分の友達のように思えて、物語の終わりが近づくと、お別れが辛すぎて泣きながら読んだのを覚えています。

私の娘にとっての「特別な本」は、おそらく『ハリー・ポッター』シリーズ(J.K.ローリング著)。
学校の休み時間に夢中になりすぎてチャイムに気づかず、何度も先生に叱られていたようです。呪文をすべて暗記してしまうほど、物語の世界に入り込んでいました。

多感な時期に出会う素晴らしい児童書たちは、その後の人生に少なからず影響を与えていると思います。

今回ご紹介するのは、そんな「特別な本」になり得るポテンシャルを秘めた物語

『オオカミ族の少年 』 ミシェル・ペイヴァー著 

酒井駒子さんの美しい表紙絵に惹かれて、手に取りました。

舞台は約6000年前の北ヨーロッパ。まだ人間と自然がずっと近かった時代。
物語は、オオカミ族の少年・トラクの冒険と成長を描いています。
父を殺され、ひとりぼっちになった少年が、信頼できる仲間と出会い、自らの特別な出生の謎と運命に立ち向かうーーー。王道のストーリーながら、魅力的なキャラクターと怒涛の展開が読者をグイグイ物語に引き込みます。

私が子供だったら間違いなく夜更かしして読み耽り、親に叱られていたでしょう。40を過ぎた今の私でも、電車を乗り過ごしそうになるほどには夢中になりました。

この物語が素晴らしいのは、実際の6000年前の暮らしが、緻密かつ具体的に描かれていること。作者はこの時代の暮らしを実際に体験し、徹底した取材をもとに物語を描いたそうです。もちろんファンタジーなので、精霊や悪霊、魔法も登場します。けれどそれらは、当時の人々が本気で信じていたものであり、だからこそ物語に「嘘っぽさ」がない。リアリティと幻想が、見事に融合しています。

個人的にアニミズムやトーテミズムが大好きな私にとって、それらが息づく世界で物語が展開すること自体がワクワクします。

こんな本を子供の頃に読むことができていたら、人類学とか考古学とかに興味が湧いちゃって、もっと勉強とかいろいろ頑張って、もうちょっとどうにかなっていたんじゃないかなぁ‥などと、ぼんやりとズボラな大人になってしまった自分を嘆いてみたりしました。

『オオカミ族の少年』はこの1冊でも十分に面白いのですが、シリーズで8巻まで刊行されています。お子さまに薦めて人類学への扉を開くきっかけとしてもよし、自分自身が太古の世界にどっぷり浸かってみるのもおすすめです。

『オオカミ族の少年 (クロニクル 千古の闇 1)』 ミシェル・ペイヴァー著 評論社

紀元前4000年の森…。巨大なクマの姿の悪霊に父を殺された少年トラクは、父との誓いを果たすため、〈精霊の山〉をさがす旅に出る。道連れは、子オオカミのウルフだけ。太古の闇の時代を少年とオオカミが駆け抜ける。壮大なスケールのシリーズ第1巻。

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